国難ここに見る。夏の暑さに溶けたか日本人
日本会議愛媛県本部会長
 重 松 惠 三
 この夏は異常な暑さに喘ぐ毎日でした。気温のことばかりではありません。背筋の凍りつくような日本の危機。国難ここに見る。外に侮りを受け、内乱れる。無為無策の政治。わが国の国益があちらでもこちらでも侵され、損じられ、国の威信が地に落ちるようなことが事態が次から次へと起こります。国民には口惜しく情けない思いが募る日々でした。相手の無法に、どんな事態でも「遺憾」とだけ。対応は「慎重に」「粛々と」と言うばかり。
* 菅総理の謝罪
 八月十五日を前にして、日韓併合百年であるから、韓国にお詫びをする。相手に阿り、事実を曲げてまでお詫びをしても、ことが収まるほど国際関係は単純ではなく、むしろお詫びの度に新しいより難しい問題が続々と起こり、それが国家と国民の誇りを奪い、どれだけ大きい苦痛と損害を与えるものかということは、宮沢、村山、河野談話、などで日本の政治家はよく学んだ筈なのに、又やる。「何時までやるの」と聞きたくなります。閣僚も警官焼殺疑惑の千葉法相が去ったら、次は反日運動家岡崎トミ子が国家公安委員長と来る。
* 中国の横暴と無法に屈したか、我が政府。
国民の焦慮は嵩ずる
 三月以降の東シナ海から太平洋・南シナ海に亘る中国海軍の傍若無人の行動。日本の管理水域での、五月の海保調査船に対する妨害行動。九月七日には漁船を装った海上民兵と見られる十五名による、海保巡視船に船首をぶっつける攻撃行動。外交常識を逸した丹羽大使に対する六回にわたる呼び出し叱責。抗議はしたと言うものの相手に無視されるような抗議は抗議と言わない。中国の日本非難発言後、直ぐに船と人員を帰す。更に拘束したゼネコン社員四名の死刑をちらつかせるなど執りうる全ての手段を尽くす中国。温家宝首相の軍事的行動も視野に入れた恫喝に拘留期限を待たず、三十八年前日中国交合意の記念すべき二十五日、逮捕した船長を釈放。日本敗れたりと世界は見る。各地に見る警官の統制下のデモ。あらゆる段階での交流中止。禁輸。謝罪賠償要求。日本に対応策は無いのか。首相、はじめ政府高官はしたり顔の言い訳。国民の思いはこの人達には通じないようです。 
* ロシアは歴史を捏造。国際法違反の
「残虐の極みの侵略」を「解放」と内外に大宣伝。
 六〜七月。ウラルから沿海州への兵力展開に始まり、ウラジオストークから我が領土択捉へ二,000の兵を送り陸海空の統合訓練で閉めくくる。大統領、参謀総長はこれを視察激励。日本を敵としたロシアの大演習でした。名づけて「ウォストーク2010」。また対独戦勝記念日に、真実を無視歪曲した歴史認識を中国と共に掲げ、九月二日を対日戦勝記念日と制定。我々は昭和二十年八月九日、日ソ中立条約に違反して満州・樺太・朝鮮を侵略。日本人に対し殺戮、強奪、強姦。人道無視、獣欲の横行。六十万人を拉致して酷寒の地に奴隷労働。六万人を殺した蛮行。そしてポツダム宣言を受諾し銃を置いた日本軍を一方的に攻撃した千島。暴虐の侵略。私たち日本人は何時までも決して忘れることは無く。どのような情勢になろうともこの残虐の歴史を許すことは出来ません。
日本よ、日本人よ。毅然としてこの国難に立ち向かおう。
『日本の息吹』平成22年11月1日号「愛媛版」より転載

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